さくらまつり

非オタへの道(失敗からの)

応援ってなんだろう

大好きなパフェのお店がある。

2017年の12月から通い始めて、月に1回度必ず足を運んでいる。

 

その店との出会いは本当に偶然がいくつも重なった結果だった。

結婚が決まり一緒に住む家も決めて、さあ家具家電をを買いにいこうとした日のこと。大型の家電ショップに出かけて物色したけれど具体的な家のサイズを測ってないからまだ買えないね、でもここで解散するにはまだ早い時間だね、ということでわたしが「じゃあパフェが食べたい」と言ったのがことの発端だった。

googleで大型家電ショップ付近の地名とパフェで検索していくつか見た中で心惹かれたカフェに予約もなにもせず足を運んだ。あとから知ったことだったけど、その店は1部2部制となっていて2部までは完全予約制、2部が終わったあとに日によっては16:00くらいから先着順に営業しているというお店だった。つまりわたしたちはあと1時間でもはやく行っていればお店には入れなかったし、1時間遅ければ先着順に間に合わず入れなかった。本当に奇跡のタイミングだったと思う。

 

そのとき出てきたパフェは、本当に本当に嘘みたいにかわいくて嘘みたいに美味しかった。パフェというのは生クリームがたくさん入っていて6割ほど食べたあたりで気持ち悪くなるのがまた乙な食べ物だと思っていたのに、このお店のパフェは最初から最後までずっと美味しかった。食べ終わってしまうのがあんなに切なくて寂しくなるのは初めてだった。

このお店にはどうやらレギュラーメニューのパフェがないらしく、毎月新作が登場するらしい、と知ったわたしたちは翌月も当然足を運んだ。まさに一期一会の出会いだった。12月の出会いのパフェから3月までは主軸となるフルーツが苺だった。4月になるとレモンになり、5.6月はさくらんぼ、7.8月は桃である。気がつけば8ヶ月も経っていた。

わたしたちは本当にギリギリのタイミングでこの店に出会うことができた。というのも、回を重ねるごとにどんどんお店が人気になっていき、今では予約を取るのが大変困難な店になっているからである。なぜわたしたちが毎月足を運べているかというと、来店予約というシステムにより来店した日に翌月の予約を優先的に受けてくれるというリピーターに大変優しいシステムがあるのだ。わたしは若手俳優のおたくなので、既存のファンに優しいこのお店のシステムには本当に涙がでる。

要はこのお店の大ファンなのである。このお店はパフェだけではなく、カレーやフルーツサンドも提供しており、その全てがもうめちゃくちゃ、やばいくらいに美味しい。最強の布陣。

また、カフェだけでなくキッチンカーとして営業する場合もあり、キッチンカーのときはパフェ屋さんではなくピザ屋さんとしての一面がある。このピザもまためちゃくちゃ美味しいのである。信者と思っていただいて全く差し支えないほどに私と夫はこのお店に心酔している。提供されるもの全てが美味しいだけでなく、オーナーの男性とホールの女性お二人とも大変に気のいい優しい人で、12月から通い始め、月に1度しか行っていないにも関わらず3月のキッチンカーではわたしたちの顔と名前が一致していた。

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リボンで隠したところにわたしたちの苗字が書いてある。

この件ですごくいいなと思ったのは、名前と顔が一致していても親しげに話しかけてくるわけでなく程々の距離間で接してくれるところ。実際いつもと変わらぬ接客対応で、このピザの入れ物に名前を書いてくれていることに気がついたのはお会計を終えて席に着いたときだった。

本当に暖かいのである。

そんなこんなでパフェ屋さん・キッチンカー両方のファンとなり、若手俳優のおたく歴が8年目に差し掛かり、人のファンになる素地が出来まくっていたわたしはあれよあれよと大好きになっていったのだった。毎朝8時ごろに更新されるInstagramを読んで今日も一日頑張ろうという気持ちが漲ってくるので、これはもう"推し"という表現で間違いは無いと思う。1ヶ月の中で必ず1日は確実に最高に幸せになれるという確約がある嬉しさを、毎月噛み締めながら足を運んでいる。

 

わたしが何故若手俳優おたくとしての気持ちを書捨てる為のこのブログでこんなことを書いているかというと、一般の人を応援したいと思ったときに出来ることというのは本当に何もないんだなと、この数ヶ月で痛い程に実感したからである。前述の通り日を追うごとに人気店となっていて先月の7月がお店のオープン1周年だったにも関わらず、瞬く間に予約困難な店へとなっている。こんなに美味しくて大好きなお店なのでわたしも勿論友達などに勧めたいけれど、もう気軽な気持ちで食べに行こうなんて誘えないくらい、本気で予約の戦に挑まなければいけないのだ。

来店予約でかなりの時間帯が埋まるので、新規の人たちはメール・電話予約で頑張るしかない。だけどもお店は2人で営業しているので予約受付作業に沢山の時間を割くのは難しい。いつか過労で倒れてしまうんじゃないかと思う。一度、女性のスタッフさんは営業中に倒れてしまったことがある。多分わたしが想像している以上に沢山の意見がお店には寄せられていて、恐らくその殆ど全ては善意の意見だ。みんなそのお店に行きたいのだから。

今はシステムがあまりにも人力で、日々の仕込みや営業、予約受付作業、沢山の意見への対応でわたしはいつかパンクしてしまうのではと、とても心配になっている。意見などはホールやInstagramの更新をしている女性がほぼ全て受け止めなくてはいけない状態になるので、その人の体や心もとても心配している。

反面、出来る限り多くの人にチャンスを、ということから日々予約のシステムが複雑になっていくけど、その説明を店内で聞くのもまた楽しかったりするのだ。とにかく大好きなお店なので、パフェもカレーも大好きだけど同じくらいお店とスタッフさんも好きで、幸せに笑顔で生きていてほしいと思っている。慈善事業ではないのだからもう少し意見を無視してはいいのでは?と思う反面、きっとそれは望んでいないんだろうなとも思う。お店を"推し"と表現したけれど、芸能人の推しには現場に足を運んだりスタンド花を出したりプレゼントをあげたり、目に見える形で応援することが許されているけど、今はなにも出来ないのでおたくとしてとても苦しい。

ファンレターを書きたい気持ちに溢れているけど、下手に書くとお返事をくれてしまいそうで申し訳なくて怖くて書けないので、今ここに思いの丈を書き捨てている。

芸能人を応援するにはお金が全てだと思っている。芸能人にはかけようと思えばお金は無限にかけられるけど、一般のカフェを応援したかったら出来ることは足を運び続けるだけなのだ。月に1度、予約が取れたときに足を運ぶことだけ。わたしたちの予約枠を新規の人にあげたほうが親切なんだろうかとも考えるけどそれは出来ない。本当になにも出来ないのだ。あまりにもやるせない。

応援したい、お金を払いたいという気持ちは一般の人相手に対しては傲慢な感情なんだなとつくづく思い知らされた。20人も入れないくらいの小さな素敵なカフェを知ってしまったわたしたちはまさか出会った当初はこんな感情を抱くことになるとは考えもしなかった。最高のお店に出会えて幸せだと思う反面、Instagramを読みながら今後のお店の営業とスタッフさんの健康を思って憂う日々である。

どうか良い営業方法が見つかりますように。

 

おしまい