彩果の宝石を克服しました

実姉が同棲を始めることになり、一応同棲をする前に姉の彼氏と私の家族で会うことになった。わたしの両親はあまりおしゃべりなタイプではないのでおそらく間が持たないだろうと、既に実家を出ているわたしも召集され、ついでに暇な夫にも同席してもらったのでそこそこきちんとした集いとなった。

姉の彼氏は寡黙な人で、おしゃべりな姉が緊張からかものすごくハッスルしていたのが印象的だった。結婚するわけでもないただの同棲相手(予定)に聞きたいことはなかったので、部屋決めで悩んでいる物件情報を見せてもらったりした。無口なお父さんが急に"本気ってことでいいんだよね?"とぶっこんできて怖かった。

 

それはそれとして、姉の彼氏が両親とわたし夫婦にそれぞれお持たせをくれた。わたしにまでくれるなんていい人である。それが件の彩果の宝石だったんだけど、わたしはこれがかなり苦手だ。デパ地下のお菓子で唯一苦手と言っても過言ではない。

折角くれたものを捨てるなんてことはあり得ないし、しかしあげる相手もおらず、なんとか消費をする方法を画策した。おばあちゃんの家にあるような寒天ゼリー?みたいなにちゃにちゃした食感と香料のきつすぎる味が嫌で、かなり好みの分かれるものだと思ったので同じように困っている人も居るはずだと、ネットで美味しく食べる方法を検索してみたけどあんまり出てこなかった。

知恵袋が1件あったので縋る思いで炭酸につけおく方法を試した。2時間くらいつけて置くと少し溶けていた。炭酸に彩果の宝石の味が溶け込み、例えると火垂るの墓で節子がやっていたドロップ水のようになった。本体が少し固くなるので食べ易くはなるものの味変になったわけではないので辛いことに変わりはなかった。

 

40個入りくらいのやつをくれたので炭酸水で頑張り続けるのはかなり辛く、頭を悩ませていたが、ふと5年か6年くらい前にバズっていたツイートを思い出した。

ドライマンゴーをヨーグルトへ一晩くらい浸けておくとドライマンゴーはプルプルに、ヨーグルトは水切りヨーグルトみたいになるというやつである。亜種としてマシュマロのパターンもある。高校生のときに試してなかなか悪くなかった覚えがあるので彩果の宝石でもやってみた。結果を言うとこれが功を奏したわけである。

彩果の宝石は味の種類がめちゃくちゃあるんだけど、ベリー系が特にクセが強いのでベリー系とそれ以外に分けて400gのヨーグルトに大体5.6個くらい入れた。4等分くらいにして12時間くらい浸かるとほぼ消滅してヨーグルトにほのかに色がつき、味に関しては若干風味がして甘味が足された程度に留まり、はちみつを少しかけるとかなり美味しくいただくことができた。

完全に美味しい食べ物として完食したので、これはもう彩果の宝石を克服したと言っていいだろう。また彩果の宝石ヨーグルトをやりたいので次に実家に行ってまだ残っていたら回収してこようと思う。

 

おしまい