結婚して1年が経った

わたしは生まれてから一度も引っ越したことがなく、結婚するまで同じ土地の同じ家に住み続けてきた。家事は一切やったことがなかったしやろうと思ったこともない。料理などは家庭科の調理実習ですら調理には参加せず後片付け要員として事なきを得ていたし、洗濯機のボタンを押したこともなかったし、パジャマはお母さんに用意してもらっていたし社会人になっても毎日お弁当を作ってもらっていたし、結婚して実家を出るまで貯金や家に入れるお金を除いた残りのお給料を毎月お母さんに下ろしてもらっていた。

わたしの母は確実に過保護であった。過保護であるわりにはわたしの趣味などに特に干渉はしてこなかったし、2人も娘がいるのにどちらも一切家事を手伝わない家庭で、自身もパートで働きながら毎日全ての家事をこなしていた。うちの母はすごい。

 

一方で夫となった人はわたしより5歳年上で、社会人1年目から地方に配属されたので、結婚した時点で一人暮らし歴が5年ほどだった。わたしとは違って実家にいた当時は洗濯物を畳む要員として活躍していたらしい。夫自身もまた夫の父親も転勤族なので引越しに慣れており、わたしたちが家を決めた時の様々な処理は全て夫がやってくれた。一人暮らし歴が5年というと、当然生活をする力がわたしよりもレベチで高かった。

付き合っていたときに夫の家で卵焼きチャレンジをしたことがあった。白だしをわざわざ買ってクックパッドを見てつくったにも関わらず白だしが濃縮ということを知らなかったので大さじ3杯(濃縮)の白だしが入った地獄の卵焼きが出来上がった。わたしはその程度の料理力だった。

そんなわけで、プロポーズを受けた時の懸念はわたしに家事が出来るのかという問題だった。結婚して仲良くやれるのかみたいな心配は特になかった。プロポーズを受けてから3ヶ月で入籍したのでマリッジブルーになる暇はあまりなかった。結婚式は面倒であげなかったし、ドレスを着た写真も7月頃撮ったので。家事どころか生活スキル0の状態で結婚したわけだけど、この1年間滞りなくやってこれたと思う。家事における失敗も、血の繋がりのない男性と初めて同居したことによる苦しみも特になかった。

今の我が家の状況は料理(お弁当と晩御飯)がわたし担当、弁当含む食器類全般の洗い物が夫、洗濯物は2人でやる。という感じなので家事はほぼ折半である。朝ごはんは毎日お餅なので夫が焼き担当となっている。掃除はお互い綺麗好きではなかったので気が向いたら適当に。生活費は夫の口座から全て払っていて、わたしの収入は共有貯金として貯めっぱなしになっている。お互いお小遣い制である。食費や生活雑貨などは全て夫口座から引き落とされるクレジットカードで支払っているのでわたしは自分のお小遣い以外現金を使うことはほとんどない。

また、お互い金遣いの荒いタイプではないということもあって家計簿などはつけていない。毎月生活にどの程度お金がかかっているのかわたしは把握していないし、夫の口座にどのくらいあるのかもよくわかっていない。わたしの口座で貯金は出来ているし、クレジットカードのアプリとポイントカードのアプリを使っているので食費と生活雑貨の金額の予測はなんとなく出来る、という具合である。一番大事であろうお金の管理はこんな感じでかなり雑になっているが、妻の収入は貯蓄で夫の収入が生活費というのは昔ながらの(古い)感じだと思う。

 

夫は家事を協力してくれるというよりはわたしが気付かぬうちに取り組んでいるタイプである。最高の男なので。風呂の排水やトイレの掃除も気がついたらされている。一人で5年間生きてきた男なので生きていく能力はわたしより高い。(2回目)洗濯機を購入した当初も使い方は夫から教わった。洗濯機はボタンを押せば自動で洗ってくれるので便利、、、。

というわけでわたしの課題としては、料理を毎日出来るのか、という1点に絞られた。ちなみに初めて一緒に住んだ日の晩御飯は鍋である。(調理技術がいらないので) 課題は1つしかなかったが、わたしはハナから頑張る気はなかった。食に関心がそもそもないし、現代の世にはクックドゥなどがあるので。

家具家電を揃える際にオーブンレンジをなぜかヘルシオにした。そもそも料理をしっかりやる気もないのに何故そんないいオーブンを買ったのかよく覚えていないけど、ヘルシオにはレシピ本がついているので初めの1ヶ月ほどは殆どヘルシオに頼りきりの生活だった。ひねって回す式のガスコンロがちょっと怖かったので助かった。さすがに今は平気だけど。

ほかのオーブンを使ったことがないのでわからないけどヘルシオは便利。公式サイトにもレシピ載ってるし。そしてヘルシオで作ったものは概ね美味しかった。また、わたしの夫は食レポがすごい人で毎日毎日赤子が立ったくらいのテンションで褒めてくれたのでわたしも気分が良くなってなんだか料理が好きになってしまったのである。夫の食レポは「これはこの食材がこういう風に効いていて最高」「今日のおかずは今までのおかずランキングの中でも5本の指に入る」みたいな感じで褒めるコマンドしかないので最高。やがてキッコーマンのレシピがみられるアプリを手に入れたわたしは、料理好きの女として生きていくのである。今や憂鬱だった美容院もレシピ本が読めるのでまあ行ってもいいかなと思っているほどである。料理は上手いわけではないけど精神統一になるので好き。わたしの推しメンは料理が上手いので料理画像がSNSに上がるたびに負けた…と思う。

 

夫は食事に留まらず様々な場面で褒め屋をやってくれるのでわたしはすっかり乗せられている。褒め屋な上で家事もしっかりやる男なので最高の環境に身を置いている。全て一人で家事をやらせてしまっていた実家の母には謝りたい。あれほど何も手伝ってこなかったわたしも、結婚してから実家に帰るとなると何もしない状態では居られなくなった。あまりにも申し訳がなくて。

 

結婚の条件 - カリントボンボン

どうしてこんなことを書いているかというと、上に貼ったブログを読んで確かに家庭のことで苦労している人は多いし、夫を褒めたり結婚いいよって言ってるブログがあまりないなと思ったので。まず街コンとか婚活系のレポブログにも成功体験がほとんどないような気がする。嫌味っぽいからなのかな。わたしのまわりはわたしに友達が少ないこともあるけど結婚している人というのは殆どいなくて、代わりに皆彼氏がいるけど概ね悪口しか聞いたことがない。別れたらいいのにと会うたびに思う。

わたしはまず実家がそれほど裕福でなかったので奨学金を借りて大学に行くか高卒で働くかの2択だったんだけれども、おたくだし奨学金(借金)を抱えるのはまじでゴメンだと考えていて、そもそも大学を出たからにはちゃんと働かないといけないだろうとも思っていた。借金を返しながら総合職でバリバリ働くなんてとてもじゃないけど嫌だったので高卒で事務をぼちぼちやりながら22歳でおたくを辞めて婚活を始めればまあ若いし27くらいまでには結婚できるだろう、という人生設計だった。

昔から自分には絶対的な長所がないと思っていて、かといって資格などを身につける努力もせず、ただ早熟だったので同年代と比べて褒められることが多かった。なので自分でも相対的に褒められることを目指してきた。高校時代のバイトでは若いのに沢山働いて偉いねって褒められたし就職してからは高卒で自立して働いて偉いねって言われたし、今も若いのに家事しながら働いて偉いねって言われて気分が良い。婚活に関しても同様で、若ければ若いほど出来ることは褒められて出来なくても若いからしょうがないって言ってもらえるだろうと思った。若いからまあ実家暮らしだろう、家事もあんまりできないだろう、社会人マナーや家の契約方法なども知らなくてもまあ、、、、みたいなのを狙っていた。高卒だと収入が低いので結婚はマストだと思ったし、わたしも働きながら、夫の収入と合わせればなんとかやっていけるくらいの人を見つけようと思っていた。古い考えでほんとうにしょうもないなあという自覚はあるけど、これはわたしが女だから成立するなと思う。

そんな風な思考だったので、彼氏に不満があるのにそのまま付き合い続ける友人というのが本当に理解が出来なかった。結婚を考えていない男と付き合うなんて時間の無駄ではないか?おたくをしたほうが5万倍人生楽しいのでは?と思った。結婚してからは夫のことをさらに好きになるよりは、もっとこうしてほしいとかここが嫌だなとか思う機会が増える可能性が高いのに今の時点で悪口を言っていては心配だなとも考えていた。若いうちのほうが相手を探す選択肢も増えるだろうにその大事な時間をそんな駄目な男に費やしていいのか??と思いながら毎回愚痴を聞いている。

わたしのようなおたくで且つ家事を一切やらないような女でも素晴らしい相手が見つけられたのだからと思うけどこれは生存バイアスなんだろうな。おたく、人に好意を持たれるのが気持ち悪いみたいな人多いけどめちゃくちゃわかる。付き合ってる時はどうせ別れたら即他人だしと思っていたのであまり寄りかかりたくなくて、家まで送られるのも借りを作っている気がしてすごく嫌だったし、そもそも相手の家とわたしの実家が30分くらい離れているので待ち合わせるのも面倒だったのでつらかった。ただ一緒に話している時が超楽しかったのでなんとか2年付き合えたような感じだった。結婚した途端もう身内だし、と180度思考が変わったので今は寄りかかりまくり頼りまくりになった。本当に待ち合わせないで同じ家にいるのって最高。いつでもしゃべれるし家事もやってくれるとか最高じゃん。

最近実姉が4年ほど付き合った男と別れて、街コンに行き始めてから1ヶ月経たないうちに次の彼氏を見つけた。どんな人かすごく気になっているし早く会ってみたい。2年くらい経たないと会う流れにもならないだろうけど姉妹揃って街コンで結婚相手見つけたら面白いから結婚してほしい。わたしの夫は全国夫ランキングがあったら確実に上位を狙える最高の夫なのでそういう男も街コンにいるという実績を元に姉にアレコレ言いたい。姉は友達がいないのでちゃんと聞いてくれるし。

街コンまじで運ゲーだし、わたしはたまたま結婚してみたら夫が家事を結構やる人だったというのが判明したけど1回や2回会っただけでそれを判断するのは無理な話なので街コンで付き合う男を探して且つ結婚まで行くのって本当にローラー作戦でいくしかないなと思う。なんでこんな大変な思いをしないといけないんだろう。

でも街コンというコンテンツは本当に面白い。インターネット上にあるブログって女性目線のばっかりだから男性目線の街コンの話が聞きたすぎる。早く姉の彼氏はうちに遊びに来てほしい。

 

友達はいないわけではないけど友達に自分の話をすることは殆どないので(好き勝手対面で言われるのが嫌だから)ここに書きました。惚気を聞いてくれてありがとうございました。

先月結婚記念日があったんですがお花をくれて嬉しかったです。今まで花はあげる側(スタンド花)でもらったことがなかったので。

 

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おしまい