幸せでいることの後ろめたさ-月刊「根本宗子」第18号「もっとも大いなる愛へ」

大体5年くらい根本さんの脚本演出の作品を観ている中で、スモールサークルの中でみみっちい言い争いから生まれる可笑しさが面白いとか、すごく具体的なあるあるネタに共感出来る。みたいなところから、最近は徐々に描かれる人物のシルエットが抽象的になっているように感じている。

今作は登場人物がどこの誰なのか、何歳で何をしている人なのか、そういうことはあまり語られなかった。2人の女の子が人と接する困難にぶつかって苦しみながら、人間関係の構築を諦めない、決して諦めてはいけないという内容だった。

 

わたしは人間関係を諦めた人間なので、今回の話を観ていると責められているような気になってしまってとてもつらかった。

 

 

4年前この記事に書いた友達と多分この時以来会っていなくて、幼馴染とおたくを除くと自力で作った唯一の友達だったので現在実質友達0である。

おたくは友達というより同士?のような感覚だし、幼馴染は気が合うから仲良くなったわけでなく幼少期にたまたま家が近い同学年の同性だったから今まで付き合いがあるだけだ。唯一の友達のLINEがいつのまにか消えていたのでもう連絡を取ることもできない。

 

わたしは友達をうまく作ることが出来ないのがコンプレックスである。闇の学生時代を送ったことも関係して未だに定期的に学生時代の同級生のSNSを調べてしまう癖がある。唯一の友達だった女の子(以下A)はリア垢がないので、執念で辿ってようやくアカウントを発見したのが約2年前になる。

Aはブログをやっていた。あまり更新されていなかったけど、わたしが昔に放ったらしい、自分で言ったことすら忘れていた言葉に呪われている内容の記事があった。

 

わたしは借金(奨学金)が嫌で進学せず高卒で就職したが、似たような状況だったAは奨学金を借りて4年制の大学へ進学した。1年生のころは文化祭へ遊びに行ったりしたので、関係はそれなりに良好だったように思う。地元が同じなので会う約束をしていなくても大学帰りとわたしの仕事帰りの時間が被って同じ電車で帰ることが何度かあった。

 

2年の始めごろにAに会った時、彼女は大学を休学していた。理由は特に聞かなかった。その半年後くらいにたまたま会ったときも 今も休学したままで、今度〇〇駅で歌でも唄おうかな〜と思ってる と言っていたのを聞いたとき、わたしは何もかもが全く理解出来なかった。

就職という選択肢があった中借金をわざわざして進学したにも関わらず休学する意味も理由も、想像力のなかったわたしには全く理解が出来ず、"このままでは復学出来なくなってしまうのでは?社会に適合出来なくなってしまうから復学しなよ"みたいなことを言ったと思う。

Aとはそれっきり会っていない。

 

 

Aのブログを勝手に読んで初めて知ったのは、程度はわからないけど恐らく彼女は発達障害を抱えていて、朝起きられなかったり共感性が低くて人間関係に問題が起こりがちだったということだ。休学したのにはそれに起因する理由があって、普通を装うことがしんどくて限界が来た、前に知り合いに言われた社会不適合になってしまうという言葉がその通りになった。というようなことが書かれていた。

 

わたしは何てことを言ってしまったんだろうと後悔した。LINEが分からないので唯一連絡手段があるとすればTwitterにいきなりDMを送ることだけだった。だけどそれをする勇気はなかった。

わたしはわたしのことを人の悪口を言ったりしない良い人間だと評価していたので、自分のかけた言葉で相手が追い詰められる想像なんて1度もしたことがなかった。これ以来ますます人間関係が怖くなって、結婚したこともあって夫以外の人間と話すことは殆ど無くなった。

 

 

人を傷つけるのは怖い。自分が掛けた言葉で、自分の想像力の無さによって相手を追い詰めるのはもっと怖い。わたしは今幸せで悩みもなく過ごしているので、例えば幼馴染の愚痴を聞いたり悩み相談をされたりしたら、生存バイアスのかかった意見しか言うことができない。

何か言葉をかけてもわたしは幸せな人間なので上から目線だと思われるかもしれない。トンチンカンなことを言うかもしれない。考えたらキリがなくて、恐ろしくなって帰省の度に誘ってくれる幼馴染の連絡も2回に1回くらいしか受けなった。

 

偏差値の低い高校を出たのち特に資格も必要のない事務に就職したけど、実家を出て結婚したし今のところ誰にケチもつけられないような人生を送っているだろうと言う自負がある。家計も2馬力なので余裕があるし、実家にいた頃よりも豊かなくらいだ。

もっと自分が不幸だったら誰と話しても今よりもっと上手くやれたかもしれないと思う。わたしのことを知っている人たちがこれを読んだら馬鹿にしてるのかふざけるなと思うだろうけど、私より人生上手くいってなさそうな人の近況はできる限り聞きたくないし、その点おたくは推しの話しかしないから気が楽だなと思う。

皆が惚気や自慢話ばかりしてくれたらどんなに気が楽だろう。

 

 

20歳になった瞬間に街コンに行くくらい私は結婚に執着があって、もっと言うと27歳くらいまでに結婚して30歳くらいまでに子供を産むというステレオタイプの考え方に執着があった。それを実行するために逆算して行動したし、全部上手くいっている。

幼馴染や友達の愚痴や悩みを聞いている限り、私の考え方ではそんな悩みは生まれないのでもっとこうすれば良いじゃんハラスメントしかできないのが私にとっても苦痛になっている。

もう夫とおたく以外の誰とも親しく出来ないし、誰かを傷つけたり怒らせるくらいなら関わりたくない。

 

 

自分語りが長くなったけど、そんなことを考えて生きている中での今回の作品はかなりバツが悪かった。根本さん本人が今回の話は説教くさい。と言っていたけど、本当にその通りだった。

多動・衝動のある子が、宇宙人みたい・何を考えているかわからないと言われることに苦しんでいること。それでも自分の言葉が伝わるまで決して諦めないこと、

注意欠陥が原因で鬱気味な姉をなんとか支えようとしている子。

根本さんが一体どこまでバランスを意識しているのかわからないけど今作は完全に発達障害当事者とその家族の話だったと思う。

 

もし夫と出会っていなかったら私も人間との関わりを諦めず頑張ることは出来ただろうか。何度か考えたけど、多分無理なので宝くじ1等が当たったことを自覚して極力失言をしないよう心がけながら夫にしがみついて生きていくしか無い。

スーパーストライクの時に「ネットで知り合って急激に仲良くなるような友達もいるけど、ある日急に会わなくなったりするような淡白な関係だし突然距離を詰めたからと言って親友になれるわけじゃ無いんだよ」みたいな台詞があった気がする。本当に耳の痛い話だな。

ねもしゅー再演してほしいランキング1位はスーパーストライクで2位は忍者、女子高生です。

 

今回はコンプレックスと諦めの早さを蒸し返されたような気分になってしんどかった。

叶うならばぼる塾みたいな関係性の友達がほしい。

 

 

おしまい

 

月刊「根本宗子」第17号「今、出来る、精一杯。」

根本さんと清竜人が音楽劇を作ると聞いた時、真っ先に思い浮かんだのは「超、今、出来る、精一杯。」の方だった。これは一夫多妻制殺人鬼アイドルの話且つ、劇中で清竜人25の曲が使われまくっているので。解禁情報をよくよく読むとタイトルに超はついていなかったので、あぁあのしんどい方のやつか、、、と思った。

清竜人という人の存在を知ったのは「超、今、出来る、精一杯。」を観たときで、それからは曲を少し聴きつつ1年か2年くらい前に青年館でライブを観に行ったくらい。そんなに大ファンということではなかった。ただ100億円あったら清竜人×多部未華子の雨をなんとかして生で聴いてやろうと密かに思っている。伊藤万理華ちゃんのことは個人PVがめちゃくちゃ良い子ということだけ知っていて、乃木坂の時にどんな子だったかは全く知らない。どんな子か一切知らないけど個人PVがほんとうにほんとうに好きだった。

そんな感じで、全然知らないというわけじゃないけど詳しくはない、ただどちらもそれなりに好感を抱いている2人なのでねもしゅーと組むのはとても喜ばしいことだった。

 

今回の「今、出来る、精一杯。」は2015年に上演した再演を観ているので話は知っていて、それが音楽劇になるということについてはいまいちピンときていなかった。決してご機嫌な話ではないのであの暗い話の中に歌をいれるの…?と思った。アッパー系の使われ方をする部分が多少はあるかと思っていたけど結果として、竜人くんは終始ドドドドドダウナーであった。劇中音楽にボーカルのある曲は3つだけなので、基本は綺麗な劇中音楽と汚い人間の混沌という様子だった。人間は醜いなと思わせられる一方で人間賛歌的な面があるのがねもしゅーの魅力だと思うのでとても合っていた。

 

前にも書いたけどここのところの有名人の出るねもしゅーがあまり得意でなく、とくに「新世界ロマンスオーケストラ」は全然面白いと思えなかったし「女中クラッシャー」も「愛犬ポリーの死、そして家族の話」もそれなりに面白くはありヒットは出すもののわたしの中でのホームランには遠かった。それで今回の清竜人伊藤万理華ちゃんとのタッグが発表されて、観たことある演目といえど音楽劇に変わって有名な人が出たらなにかが変わってしまうのではという危惧があった。結果としては大変に大変に素晴らしかったのでよかったです。竜人くんでなきゃいけなかった理由も観たらわかる。

前回の「墓場、女子高生」のときもそうだったけど今回カーテンコールがないので、劇中に受けたダメージが終演後に一旦一区切りとならず、わたしが観たのは何日か前なのに未だに心が軋んでいる。わたしは今24歳なんですが、前回見たときは20歳だったので20歳の自分はこれを観て何を思ったかなあと思いTwitterのログを調べたところ、超良かったとしか書いていなかった。文章での記録はないものの、初めてこの演目を観てから今までずっと引っかかっている台詞が2つある。

 

わたしは学生生活をする中で地味で友達もロクにいない、休み時間に人に話しかけにいかないような生徒だった。極力人と会話をしたくないと思っても、真面目に学生生活を行うためにはひとりでは限界があり(例えばこれの提出期限いつまでだっけ?みたいなことです)、そういう時に近くの席にいるわたしと同じように地味な感じの女子や男子に聞く。そういう人たちはわたしよりは先生の話を真面目に聞いているので、なにか分からないことがあると大体同じ人に、主に男子に聞きに行っていた。

何故男子かというと地味な男子は優しいからなんだけど、たまに、そういうことを繰り返していると あ、この人わたしのこと好きかもな、みたいなことがあって自意識過剰ならそれまでだけど何となくそんな気がして面倒なので距離を置くということを何度かした覚えがある。

 

今回の「今、出来る、精一杯。」という演目には"僕なら何でも許してくれると思った?"という台詞があり状況としては概ねわたしの学生時代と同じ。劇中ではスーパーでバイトをしている遠山という女が彼氏のことで相談と言ってバイト仲間の吃音のある地味な男の子(金子)に恋愛相談を持ちかけ、金子が遠山に好意を持っていることを勘付きながらも気づかないフリをして絡み続け、ある日吃音になった理由含めて金子が爆発する。みたいなシーンがあった。いや本当はもっと複雑ではあるけど、爆発した金子が遠山に向かって言うこの台詞がこの4年間ずっと胸につかえている。

この演目に共通するメッセージでもある、「人の人生を背負う気がないんだったら最初から踏み込んで来ないで」というところに終結すると思っていて。わたしが出したエピソードとはちょっと離れた壮大さにはなるけど、でもわたしが地味な男子に聞きに行くというのは、女子と話せてよかったじゃん陰キャ。みたいな文脈があり、会話を繰り返せば好意を持たれるかも、みたいな想像は易かったので(好かれる)リスクを自覚しながら利便性を求めて続けた代償は何度かあった。好意を受け止める気がないんだったら何度も同じ人のところにいかなければいいだけなのに、モテない女として興味ない男子にでも好意を持たれる(感じがする)のは気持ちいいんだよね。劇中では遠山の思わせぶりな行為が惨事を生むので、学生時代の記憶を思い起こさせて本当に反省させられた。

 

あと1つは、遠山(28)が恋愛相談をバイト仲間の20歳の子にばかりするので「遠山さんって子供っぽいから同世代の友達いないんだよ」って言われているところがわたしの姉を彷彿とさせて再演を観て以来ずっと実姉(27)を心配している。実姉にはなにせ友達がおらず、ドラッグストアの社員なので勤務先の人員がほぼ学生バイトな為よくバイトの子たちとばかり飲みに行っている。

 

根本さんのパブリックイメージって多分しょこたんのHeavy Girlみたいな、重い女だとかクソ男が揉める演劇の人という感じだと思う(多分)。実際にそういう側面もあるんだけど、社会からはみ出ちゃった人が分かり合える人を見つけようとして苦しんで、例えそれが破滅の道だとしてもようやく信じようと決めた相手と生きていく。というものが多いと思う。恋愛の要素ももちろんあるけど、結果的にそれが共依存であることがかなり多くて、なんでそうなっちゃうんだろう、もっと他に道はあったんじゃないか?と思いながら誰からも手を差し伸べてもらえないはみ出し者がなんとか光を見出して生きていく姿に胸をうたれるので男女のドロドロでしょ?と思って敬遠している人は無理してほしくないけど一回くらい来てみてもいいと思う、、

 

今回竜人くんがやっている"安藤"という男は再演のときは宮下雄也くんがやっていて、当時は安藤は本当にダメな男だな…と思ったのに今回演じる竜人くんにはなんだかセンスのある繊細な男みたいな雰囲気があるので(ピアノを弾いたり歌ったりするから)、再演のときと違って安藤はクソだ!!と切り捨てることができず余計に辛かった。宮下安藤と清安藤の境遇や状況は同じはずだから、見た目や雰囲気で弱者と切り捨てるかそうでないか決めている自分に気がついてしまってしんどい。

ところでオリコンニュースがこのような取り上げ方をしており、まりっか可愛いから行こう!となった人がショック死していないか心配になりました。この演劇をこの切り取り方するのすごいよ。YouTubeで改めて聴くと驚くほど下手だけど実際のところはかわいくて別に下手だなとは思わなかったので不思議だね。

 

 月刊「根本宗子」10周年の中で私は2015年5月から大体観ているので好きな順番に並べ替えてみた。まずもって本数がやばいな、、、

1. 第14号「スーパーストライク」

2. 『皆、シンデレラがやりたい』

3. 第17号「今、出来る、精一杯。」

4. 第7号 「墓場、女子高生」

5. 第13号「夢と希望の先」

6. 第12号「忍者、女子高生(仮)」

7. 第15号「紛れもなく、私が真ん中の日」

8. 再演「今、出来る、精一杯。」

9. 第5号「バー公演じゃないです。」

 第6号 再演「バー公演じゃないです。」

11. 第10号「もっと超越した所へ。」

12. 第11号「超、今、出来る、精一杯。」

13. 第16号「愛犬ポリーの死、そして家族の話」

14. ねもしゅーのおとぎ話『ファンファーレサーカス』

15. 『クラッシャー女中』

16. 『プレイハウス』

17. 『新世界ロマンスオーケストラ』

 

番外編

第一実験室「コンビニ」

 

11年目以降も楽しくなるといいな。

 

おしまい

ねえ君は誰のもの? - PARCOプロデュース『プレイハウス』

ねもしゅーに通い始めて早4年、初めて初日の初回公演を観た。

ここのところTVで見るような著名な役者さんが出ることが多くなり、スズナリやBONBONではなく規模の大きな本多劇場公演が続いていた流れに乗って、今回は磯村勇斗くんとGANG PARADEのW主演、初の東京芸術劇場プレイハウス。会場の名前とかけてタイトルはそのまま『プレイハウス』、風俗嬢とホストのお話。


「プレイハウス」SPOT movie

PARCOプロデュース「プレイハウス」根本宗子×磯村勇斗×松隈ケンタ 座談会 (3/3) - ステージナタリー 特集・インタビューこの対談の中にあるけれど、根本さんの作品は"これはお前の話だぞ"と胸ぐらを掴まれるようなものが多い。今まで観劇後は重い鉛玉をおなかに撃ち込まれたような気になることが大半だった中で、近頃続いていた本多劇場公演がわたし自身にあまり刺さらなかった。共感し辛い世界の話だったので。著名な俳優を起用して作る話はわたしの求めるアッパー系の辛い話と相性が良くないのだなと思っていたので、また次も有名な人が出るやつかーわたしはスズナリとかでやってる少人数のやつが好きなんだけどなあと思っていた。んだけど、結果めちゃくちゃ面白かった。

今回は舞台が風俗店の待機所で繰り広げられるので境遇への共感はなかったけどGANG PARADE10人ひとりひとりに感情移入がしやすかったのでとても観やすかった。あとギャンパレのおたくの人たち観劇マナー超よくて驚いた、、

根本さんの作品のすきなところは、人間が追い詰められて、わーーーってわけわかんないことを口走るときのおかしさとか、さっきまでこことここが揉めてたのに気がついたらあっちと揉めてる!みたいな状況変化の目まぐるしさとか、四方から責められて開き直ってる人とか、物語終盤で流れを全部ぶっこわして無理やりまとめきるところとかなんですが、今回もそれは健在でとても楽しかった。ねもしゅーには珍しく今回はかなり綺麗にまとめているので終盤のぶっこわしはなかったけど。

人間って醜いけどそれでも愛すべき生き物である、みたいな感情が生まれるところが何よりの魅力で、今回のお話は男のエゴイズムに巻き込まれた10人の風俗嬢たちの物語。基本的にクソ男が出てくる話が多いけど、その影に隠れて女の子たちもまあまあ負けてないのがねもしゅーなので、今回のお話もクソ男×3にやべーな!!と思いながらまあでも女性陣も大概だけどね…と外野で眺めながら感じていた。

 

ギャンパレの女の子たちは全員風俗嬢の役で、ショーがある風俗店で働いている設定なので歌って踊る。ショーの時間以外もミュージカルみたいに歌って踊りまくるので、さながらライブのようになっていてめちゃくちゃ沸いた。ギャンパレ全員歌が上手だった。初めてねもしゅーを観に行ったとき開演前BGMにBiSHが流れていて、この曲*1良いなと思ってアプリで検索して以来WACKはBiSHのみ聴いているので、ギャンパレは名前だけしか知らなかった。まじで生歌超良かった。いそむらくんはここ最近でわたしの一番好きな"よくTVに出ている俳優"*2なのでプレイハウスの情報が出た時は完全優勝じゃんと思った。

 

ミキは小さな頃から隠し事が癖。
幼稚園の頃から思っていることを周りの子みたいに正直に口に出来なかった。
そんな彼女が20歳を過ぎ、東京に出てきて出会った街は新宿、歌舞伎町。
時が経ち、引っ込み思案だった彼女がついた職業は歌舞伎町の風俗嬢だった。
幼少期からとにかくモテて、人からちやほやされることしか経験せず育った聖也。
ビジュアル系バンドの追っかけをしていた母の影響で、小学生の頃からホストのような出で立ちだった彼は、時を経て歌舞伎町一のホスト、一ノ瀬聖夜となっていた。
全く真逆だった二人の人生が運命に導かれ歌舞伎町で交差する時、ミキは人生最大の嘘をつくことになる。
ホスト、ドラック漬けのジャンキー、ホテルの掃除婦、サラリーマン、そして風俗嬢。彼らがここでしか生きられない理由とは。
 
「世界地図で見たら私の小指の爪より小さなこの街が、私のすべてだ。ようこそ、みんなの遊び場、歌舞伎町プレイハウスへ。」

プレイハウス | PARCO STAGE -パルコステージ-

いま初めてHPのあらすじ読んだけど本編で知り得ない情報が書いてあってびっくりしちゃった…このあらすじが出たときからかなり脚本の変更があったんだろうけど、実際のところはここに書いてあるような歌舞伎町24時みたいなやばい話ではない。揉め事は風俗店店長の3股と、ホストのNo.1と2の入れ替わりと風俗店店長が飛んだことくらいなので。

 

今回のMVPは完全に猫背椿さんなんだけども、猫背さんは主人公ミキの分身を演じている。心の声の代弁者で、決して他人に打ち明けないミキの心境が猫背さんの口によって観客だけに伝わる。

いままで、根本さんの演劇に出てきただいたいの女の子たちの思考回路がわたしには理解出来なかった。好きな男に縋り付いたり激昂してヒステリーを起こしたりする感情の引き出しがわたしにはないので。自分が恋愛をちゃんとやらないできてしまったので、そんな男早く忘れて次に行った方が効率よくない?などと思ってしまい、直接的な共感とか理解は全然出来なかった。ただわたしは俳優の熱心なオタクだったので"特定の誰かに執着する"という部分のみで今までのねもしゅーに共感を得ていた。

そして今回、主人公の女の子が人に相談しない、自分のことを一切他人に話さないタイプの人間だったので、わたしはこれまでにない共感を得られたのだった。自分のことを話したくないわけではないんだけど一連の流れを話すのがとにかく面倒だし見当違いの意見が返ってきたらイラつくし後報とか伝えた方がいいのか?とか考えただけで面倒くさくて結局家族にすらなにも言わないみたいな。わたしは誰かに話したい気持ちが強すぎるにも関わらず極度の面倒くさがりで更に他人の意見を聞きたくないといういう理由でこのブログをやっているけど。

それでミキの心の声を一人でひたすらぺちゃくちゃ話してるのが猫背さん。まーーーーよく喋るわけ。わかる。何も考えていないわけじゃないんだよね。心の中であーだこーだ色々考えて悩みもまあ無いことはないけど相談するのは怠いから一人で考え込んで、外部の意見が入ってこないから結局解決しないし時間が経ってどうでもよくなるのを待つか、たまたま何らかの拍子に解決することもあるけど。

とにかくずっとミキと猫背さんの自分内会議をわかるわーとずっと思って聞いていた。

 

今回は物語があるようでいてそこまで大層な出来事はなく、風俗店が舞台ではあるもののミキの物語について、風俗嬢であるという設定はこれといって重要ではなかったと思う。物語を動かすためのアイテムであって、ミキ以外の登場人物たちは歌舞伎町に翻弄されていてみんな歌舞伎町に根付いちゃってるけどミキだけは違うように見えた。性的なことに興味があって、家庭環境が良くなかったので流れで高卒風俗嬢になったけどホストに貢ぐでも借金があるわけでもなく、ただ好きで仕事しているだけ。無遅刻無欠勤だし。ミキにとっての歌舞伎町はただの職場だった。それが聖夜(磯村勇斗)の登場でそうではなくなってしまったんだと思う。

歌舞伎町No.1ホストの聖夜は無理やりミキのいる風俗店に連れてこられて、ミキを指名したと思ったら何もせず帰り、家に呼ばれても何もされず、トイレットペーパーが三角に折られていたので他にもSEX担当(多分)の女がいるんだな、自分は添い寝担当なんだろうと納得して、でもなんでわざわざわたしなんだ????と自問自答して。この自問自答が1時間くらい続くわけ。舞台上での1時間なので実際はかなりの日数があると思うけど、聞けば済むことを聞かないために一人で一生悩んでるところがかわいくもありつつめちゃくちゃしょうもなかった。トイレットペーパーが三角に折られてた理由は更にしょうもなかったけど。

 

ホストとその手下と風俗店店長が今回クソ男の立場を振られていて、自分のエゴ丸出しでほんとうにろくでもなかった。プライドのために人の人生めちゃくちゃに出来ちゃう類の人間だったので、3人に職場をめちゃくちゃにされた風俗嬢たち9人で最後の希望である聖夜の家に乗り込む流れが超アツかった。なんでミキちゃんとSEXしないんですか?って聞きに行くためだけの特攻、しょーもなさすぎて良い。聖夜いい奴でよかったな。ミキを選んだ理由もSEXしない理由も本当に知らんがなみたいなみみっちい理由だったけど男側の目線だと超重要なんだと思うし可哀想だった。可哀想で可愛かった。

 

結論聖夜がいい奴(?)だったので、これまでになくフレッシュに結末を迎えて、激アツなギャンパレの生歌と相まって超最高の観劇後感だった。いつもお腹に撃ち込まれていた鉛玉が今回は無い!!これは凄いことだ。聖夜かわいいじゃん…と、ギャンパレ最高!!!という感情のみ。劇中曲が殆ど既存曲だったのでプレイリスト作って一生聴いてる。

4年くらいずっと同じ作演出の作品を見続けるという経験が他にないので、前のあの作品のあの場面がパワーアップして帰ってきたな、と思うことが根本さんの作品を観ていると多くて楽しい。以前『超、今、出来る、精一杯。』で長井短ちゃんがローラのものまねみたいなポンコツハーフ役で、それが実はハーフ顔は整形でキャラもゴリゴリに作ってましたというオチだったんだけど、今回のそんなようなポジションを栗原類くんが演っていた。

 

半年前くらいに松たか子瑛太の『世界は一人』という音楽劇を観に行ったんだけど今回のねもしゅーはこれのオマージュみたいだなあと思った。普段あんまり演劇観ないけどたまに観に行くと大体現実現実現実現実って感じで辛いやつばっかりなので今回のねもしゅーくらいアッパー系のお祭りみたいなやつがもっと観たいよ、、、。そういうのどうやって探したら引っかかるのか教えてほしい。ここのところのねもしゅーが家族の話が多くて、最近結婚した私にとってタイムリーではあるんだけどしんどい話だったので今回くらいの軽さのやつもたまに挟んでくれないと通えないから良かった。

 

いそむらくん最近見ようと思ってたドラマにたまたま出ててラッキー🥰みたいなこと結構あるので、ねもしゅー出るとかまじで奇跡かと思った。そろそろ多部ちゃんにねもしゅー出てほしいです。

 

おしまい。

 

*1:Lonely Girl

*2:すきな俳優部門は"よくTVにでている""出ていない"の2部門ある

知らない世界がこんなにも楽しい/演劇実験「根本宗子」『コンビニ』

うっかりしてたらいつのまにか完売していたので、演劇実験「根本宗子」『コンビニ』の当日券に並びに行った。これがとんでもなく面白かったので、今急いでこれを書いています。当日券は毎公演出るみたいで、わたしは土日に並んだけど20枚当日券が出る回で大体20分前くらいにくればギリギリ買えるかなという感じでした。残すところ平日のみなのでまた勝手が違うかもしれない。予定枚数終了したら立ち見も10枚くらい出してるみたいです。

 

ざっくりとした説明はこの一色さんのツイートがとてもわかりやすい。2人芝居のWキャストの作品で、全く同じ戯曲をそれぞれのチームで全く異なる演出にするというもの。Wキャストではあるけれど、2チームを1つの回で順番に上演するのでチケット1枚で2チームが見られます。

内容に関しては好みとしか言いようがないんだけどはじめのチームと後のチームの毛色があまりにも違うので、演出の違いのおもしろさというか演劇の凄さをめちゃくちゃ感じられる構成が最高だよということだけ、とても伝えたい。

17日(水)まで上演中で後5公演しかないけどどうしても観てほしい。当日券は3800円、上演時間は1時間25分です。

今回の演劇実験という試みは、今まで実験的な試みを重ねていたバー公演のような場所をもう一度ということで企画されたらしい(パンフ談)。今回の実験は元々ラジオを聴くのが好きな根本さんがあるラジオで"同じ曲のアレンジ違いのものを2曲連続で流す"というコーナーを聴いたときにそれがすごく面白くて演劇でもできないだろうか、というところで着想を得たそう。

上に貼った一色さんのツイートの通り、草チームが会話劇・肉チームが肉体派のお芝居になっていて、これも文字で書いただけじゃわけがわからんと思うんだけど本当に本当に面白かった。普段の本公演とは違って、始まる前に根本さんから今回の演劇実験をやろうと思った経緯と、どのような感じで観るといいか、キャスト4人の紹介があったり。2本の上演が終わった後はキャスト4人と根本さんで客席からの質問に答えるコーナーもあって、なにもかもが普段とは違ったので新鮮で超楽しかったです。

 

 

以下ちょっとだけネタバレ

 

 

 

わたしは基本的に会話劇が好きで、他のエントリにも何度か書いてるけどコンテンポラリーダンス踊りまくりみたいな、舞台上が簡素で抽象的な、踊りながら場転みたいな芝居があんまり好きじゃない。今回は草チームがいつもの根本宗子節炸裂の会話劇で、肉チームが後者という構成になっていた。上演順が草→肉だったからもう既に知っている話をどう肉体で表現するのかっていうメタ視点に切り替えて観ることができたので本来苦手であるはずの肉チームも超絶楽しく観れた。わたしがなんで肉体系の作品が苦手かっていうと、共感が神様の世界で生きているので誰に気持ちを乗せて観ればいいのか分かりづらい作品にストレスを感じてしまうから。なので今回の肉チームは共感するという思考がそもそも働かないから最高だった。

草チームの会話劇は終わる直前までが本当に苦しくて、耐えられないかもしれないと思うくらいしんどい内容だった。根本さんが男性2人芝居を書くとこうなるのか…と思いながらあまりにも辛くて途中暫く俯いてしまったりもした。

人を罵倒したり笑ったり弄んだりするような男が早口でまくし立てながら話す場面は本当に辛い。心の中でタコ殴りにしながら観ていて、たまに少し可愛げがあったりしたときにちょっと笑っちゃう自分もいて、でもやっぱりクソだなって苦しくなっての繰り返しでずっと苦しかった。嫌な奴としての役割をかなり誇張して記号化して表現していたと思うけど、きっとこの世の中に少なからずいる人種だよなと感じてしまうことも辛かった。最後の場面でほんの少しだけ救いがあって、この世界にも光がないわけではなくて良かったなあと思ったし歌の場面では何の涙なのか自分でも全然わからないけど唇が震えるくらい涙が出た。

そんな心が震える、かなりダメージを負ってしまう草チームの後の肉チームは、打って変わってコメディで、同じ脚本なのに信じられないくらい愉快で歌うし踊るし一色さんはずっと目が血走ってるし汗やばいしめちゃくちゃ面白かった。世界観は謎だった。客席にいるわたしたちはもう草チームを観て内容を知っているから成り立つ演出だなあという感じで、正直肉チームだけを観たらわけわかんないんだけどそれでも2チームを順番にやるっていうシステムのおかげでエンターテイメント性が爆上げされているなという印象だった。

稽古期間が10日くらいしかなかったというお話だったけど草チームはもう完成されていて、逆に肉チームはやろうと思えばあと1ヶ月くらい稽古が出来るよね、やろうと思えばいくらでもやりようがあるよね、という話がアフタートークで上がっていたのが印象的だった。

 

もーーーまじで爆裂楽しくて当日券早く行きすぎて一番乗りだったけど観られて本当に良かったなあと思う。なにもかもが新鮮でこんな楽しいことがあるんだなと思ったし、逆にこれがあと5公演で終わっちゃうのかという気持ちもある。本当に観に行ってほしい。超楽しかった。上にも書いたけど、内容に関しては好みとしか言いようがないけど全く同じ戯曲の全く異なる演出が同時に観られることがめちゃくちゃ面白い。

 

演劇実験だからもし第2回をやったとしてまた今回みたいなシステムではやらないような気がするし、わからないけどとにかく行けてよかった。やっぱり根本さんの作るものが信用出来すぎて嬉しい。

 

 

 おしまい

あなたに優しくする理由 - 月刊「根本宗子」第14号 スーパーストライク

初めて根本さんの作る作品を観たのは2015年の5月。それからもう2年半近くも経ってしまった。第10号の「もっと超越した所へ。」から数えてわたしが観てきたのは外部公演を含めて10本。2年半の中で全作品を観たわけではない上にドラマの脚本なども書いているので驚異的なスピードで作品を世に出していることを感じる。

 

gekkannemoto.wixsite.com

出演
田村健太郎 長井短 ファーストサマーウイカ 根本宗子

今回の作品は男性1名と女性3名だけで上演される。今までわたしが観てきた色々な舞台の中で最小人数かもしれない。

根本さんの作る舞台は基本的に外部公演以外あらすじが事前にわからない。公式ホームページにはその作品を作るにあたった根本さんの思いのようなものが綴られているけど、それは決してあらすじではないから観に行くまで一体どんな話なのか想像も出来ない。

今回の第14号のタイトルは『スーパーストライク』。タイトルからなにもイメージを膨らませることが出来ないまま、観劇当日を迎えた。タイトルから想像は出来なくてもそれまで9本は観ているわけなので何となくクズ男vsヒステリックな女のバトルだろうと思っていた。

 

Tinder (出会い系マッチングアプリ)を舞台にして物語は進む。

  • マリ (25)・・・職業:ツイキャス主。視聴者数は常に1500人ほど。2Kまたはそれより広いマンションを借りて一人暮らし。家賃はツイキャスなどの収入から自分で払っている。美容やファッション系のツイキャス主と見られる。
  • エイミー (24)・・・職業:トリマー。マリとはジムで知り合い意気投合、同じマンションの別の部屋に住み始める。マリがモデル業をする際はヘアメイクなどを担当している。
  • 黒川 (25)・・・職業:不明。マリの同級生であり親友であったが事情により現在は親交がない。マリのツイキャスを欠かさず視聴している。
  • 南くん (30)・・・職業:ミュージカル俳優 (志望)。友人がおらず人と接する際の距離感がおかしい。見かねた知人が「お前はアプリくらいから始めたほうがいい」と助言し、Tinderを始める。地味メガネ。

 

事はマリがTinderで南くんに"スーパーライク"を送ったことから始まる。 (スーパーライク=Tinderにおける"いいね"のようなもの)

小さい頃から親しい友人がおらず友達との正しい距離感が分からないせいでゲイと疑われ全く友達が出来ない男、横手南。そんな最中、「お前はアプリくらいの距離感から始めた方がいい」と知人に勧められ、恋人を探すアプリ (Tinder )を始める。しかし南はTinderを友人を探すアプリと勘違い。マッチングした女の子たちと仲良くなりたい一心で全員に全力で優しくするが距離感が近いこと・底抜けに親切なことなどが災いし、全員から好きになられてしまう。南にスーパーライクを送ってきた3人は実は知り合いだと分かり・・・?

ざっくり書くとこんな感じかな。

 

今までわたしが観てきた根本さんの作品と異なる点は、今回唯一の男性役である南くんが決してド畜生ではないというところ。他3名の女性陣からそれぞれ好意の矢印を向けられるも、3股をするわけでも誰か1名と付き合って他2名を酷くフるということもない。穏やかで争いごとが好きではない、Tinderのスーパーライクをスーパーストライクと間違えてしまうような可愛いメンズなのだ。

 

今回のこのスーパーストライクという舞台はめちゃくちゃ、めっっっちゃくちゃ面白くて、何でかっていうとこの一見ただのイイヤツである南くんに対する印象が話の進むにつれ、どんどん変化していくから。

 

南くんは地味だし、色も白くて細くて文化系男子そのものみたいな外見をしている。ミュージカル俳優志望なので当然ミュージカルが大好きで、ミュージカルの話をするときは目をキラキラさせて歌ったりしてすごくかわいいし、とにかく底抜けに優しい。彼女でもない女の犬の世話をしてくれるし、逃げたハムスターを一緒に探してくれるし、抱きしめて!って言えば抱きしめてくれる。僕にできる事なら!というスタンスでほとんど何でもしてくれる。

"ほとんど"と付けたのは、ただ一つだけしてくれないことがあるから。それは、物語に出てくる3人の女たちが最も求めていること=お付き合いをするということ。南くんは3人と友達になれたことがとにかく嬉しいようで、彼女を作るというステージへ行くのは自分にはまだ早いと本気で思っている。

「〇〇さえ良ければ、これからも友達でいてほしい!だってこんなに仲良くなれたのは初めてだから!」って告白された女全員に真面目に言うような男である。とにかく南くんの中では彼女よりも友達という存在のほうが遥かに重要なものらしいということが、時の流れとともにじわじわとわかってくる。異常なほどに"友達"でいることに執着があるように思う。

 

話は変わり、職業ツイキャス主であるマリ (長井短 )は学生時代に1人は必ずいたような、高飛車で顔が綺麗でスタイルも良く、お洒落でお喋り、常に周りに人が絶えない代わりに敵も多いようなヒエラルキー最上位の女である。そんなマリに召使いのように呼びつけられ、ツイキャスの視聴率向上目的で飼い始めた犬の世話をさせられているのが、トリマーであるエイミー。いつも突然電話で呼びつけられ、仕方なくマリの部屋へ行けば遅いと文句を言われ、犬のフンが臭くて無理だから何とかしてと言われ、めちゃくちゃな注文を怒りもせずやれやれという雰囲気で聞いてあげている。

マリがTinderで「この横手南って人超タイプ!!」と言ってスーパーライクを送っている瞬間を横で見ていた人物である。エイミーはマリを少しでも痛い目に合わせたいという出来心で南くんにスーパーライクを送る。

 

根本さんの舞台は基本的に場所が決められている。ここは誰の部屋、あそこは誰の部屋というふうに決められていて、キャラクターに合った部屋がかなり緻密に作り込まれている。その為あるときは部屋、あるときは映画館のように舞台上で場所が変化することはほとんど無く、常に誰かの部屋で物語が進んでいく。

例のごとく今回のセットも舞台上部が3分割されていた。向かって左がマリの部屋。美容ファッション系ツイキャス主らしくかわいくデコレーションされている。中央がエイミーの部屋、というかトイレ。ここが落ち着くと言って、いつもトイレに座布団を敷きカップラーメンを食べている。もしかすると、トリマーの収入で家賃を払うのが厳しく食費をケチっているのかもしれない。

そして、向かって右が黒川という女の部屋。黒川はいつもマリのツイキャスを視聴している熱心な視聴者のようである。見ているだけではなく、マリを参考にしたのであろうファッションを見に纏い飾りつけなどが施された部屋に住んでいる。扉やテーブルの見た目からして恐らく黒川の部屋は和室である。築年数がそこそこ経過しているように見える部屋に似合わぬ華やかなデコレーションが、逆に物悲しさを演出していた。

一連の流れからして黒川には親しい友人がいないように思える。そしてその分、Tinderで出会い親しくなった横手南に執着しているように見える。黒川が横手南にスーパーライクを送った理由は、マリが南にスーパーライクを送ったことをツイキャスの放送で聴いていたためである。 (マリがオフラインにするのを忘れていて、Tinderを使っているという会話が放送されていた )

 

物語中盤に黒川の口から自分はマリと知り合いだということが明かされる。

「マリとは学生時代の親友であり何でも話す仲であった。ダサかったわたしはマリが仲良くしてくれるのが本当に嬉しかったし、マリが友達に紹介してくれた時も特別な気持ちになれた。ある日好きな人がいることを明かすと親身に相談に乗ってくれ、彼の好きな髪型などを教えてくれた。思い切ってショートカットにした翌日、登校すると自分と全く同じ髪型にしたマリがいた。そうしているうちにマリは彼と付き合い始め、これからは仲良くするのやめようと言われた。最初から私は引き立て役に選ばれただけだったと気がついた。思えばいつも一緒にいたのも同じ服を一緒に買ったのも、マリを引き立たせる為に利用されていたからだ。マリは家が裕福だったけど私は一生懸命バイトしてやっとマリの遊びに付き合うことが出来ていた。でもマリとの付き合いをやめたわたしには何も残らなかった。」

そんなような内容だった。マリがどんなに酷い女なのか、自分がどんなに辛い思いだったか、どんなに酷い目に遭わされたか、黒川は南に必死で訴えていた。

南にスーパーライクを送ったのはマリの大切なものを奪ってみたかったから。だけど南くんはすごく優しくて、だんだん本当に好きになってしまった、マリに取られたくなかったと言って、黒川は南に告白をする。ずっと黙って聞いていた南は「ひとつ確認なんだけど、それって悪口のプレゼンじゃないよね?僕のことを思って言ってくれるだけだよね?」と問いかける。

横手南めちゃくそ鋭いな。悪口のプレゼン (プレゼントだったかも )って女の愚痴大会あるあるだよね。時折わたしも悪かったとは思うけど…みたいな言葉を挟んでみたりして、いやお前絶対思ってないだろみたいな。

 

南の言葉に焦りながらもそうだよと言うと、「良かった。ならいいんだ。マリちゃんと黒川の過去に色々あったことはわかったけど、それは僕には関係のないことだから。僕は2人とも大切な友達だし、黒川はマリちゃんを貶めたくて僕にスーパーライクを送ったのかもしれないけど、それでもこんなに仲良くなれたのが物凄く嬉しいんだ。だから、黒川とは付き合えないけどもし良ければこれからも友達でいてほしいんだ」と南は言う。

 今のところ、南くんは圧倒的に正しい。

 

今の時点で4000字くらいだけどまだ続きます。

 

場所が変わり、今度は南の部屋にエイミーが来ている。その時南の部屋にはマリの飼い犬モアナもいる。マリは実家に里帰り中。モアナは日頃面倒をみているエイミーに懐いているため、マリと親交があることが南にバレてしまう。エイミーもまた、黒川と同じようにマリにぎゃふんと言わせたくてスーパーライクを送ったのだということが判明する。

そんな中、突然弓矢がどこからか飛んできて南のお腹に突き刺さる。救急車を呼ぼうとすると南に止められ、気が動転したエイミーはマリを家に呼んでしまう。エイミーと南に親交があることを知らないマリは電話口で何でお前がそこにいるんだと発狂。エイミーは南に横になったらと促すが、なぜか次第に南は元気になり、いい機会だから!と黒川まで呼びつける。この時点でエイミーは黒川という女を知らないのでポカンとしている。

 

そうして、物語終盤で今まで常に2人組以上のペアが存在しなかった舞台上に初めて4人が集合する。

 南の部屋を訪れたマリは物凄い剣幕でエイミーに食ってかかる。矢が刺さったなんていう意味不明なことを聞かされた上、エイミーが好きな男の部屋にいるんだから無理もない。マリの口から出るのは人格否定のオンパレード。言い返すのも嫌になるほどの罵声を浴びせられているところに黒川が到着する。もちろんマリは黒川と南に親交があることを知らないので、黒川にも罵声を浴びせる。「あんた何でここにいるわけ?あたしあんたの顔二度と見たくないんだけど」

ここで横でオロオロしているだけだった元凶の南が口を開く。「黒川とマリちゃんの間に色々あったことは黒川から聞いた。でもこうやって知り合えたのは何かの縁だからこの機会に2人に仲良くなってほしくて」

2人の間を取り持とうと声をかけるがマリの人格否定は止まらない。

「あんた突然あたしの連絡先全部拒否して目の前から消えたと思ったらなんなの?なんであんたがここにいるわけ?しかも服もあたしとお揃いだし怖いんだけど…まじでなんなの?」

「これはわたしお金ないから昔の服をまだ着てるだけで…」

「はあ?これ1ヶ月前に買ったやつだから。何嘘ついてんの?」

客席で聞いていて感心してしまうほどにマリの罵倒は語彙が豊富で、さすがツイキャスで喋りの仕事をしているだけのことはあるなという感じである。多分今までの人生でも、常に罵声を浴びせる側だったんだろうな。あんなにハキハキと流暢に人を怒鳴ることはなかなか出来ない。

マリの怒りはエイミーに向かったり黒川に向かったりとめどなく溢れ、見かねた黒川はエイミーの気持ちが分かると言い出す。黒川・エイミーvsマリの幕開けである。

「わたし分かるよこの人の気持ち。マリと一緒にいるとなんか劣等感っていうか、卑屈になっちゃってすごい自分が嫌になる。マリに色々お願い事されてすっごく嫌なのになぜか聞いちゃう自分がいるし、もしわたしが聞かなかったら他の誰かがマリの隣に行くんだって思うとそれも悔しくて出来なくて。マリの隣がわたしじゃなくなったら、わたしは本当に必要のないただの引き立て役だったって認めることになるからそれも嫌で。実際今マリの隣にはエイミーとかいう知らない人がいるし。マリから離れて何年も経つのにやっぱりマリのことが気になってツイキャスとか見ちゃう自分がいる。でもあんだけ執着してたのに、いざ会ってみるとあーわたし何でこの人にこんなに執着してたんだろうって気持ちになってきたし、もう自分でも複雑すぎてこの気持ちはわかんないよ」

1億回のわかる。黒川の気持ちが死ぬほどわかる。中学生の頃、ただのおたくだったわたしはなぜか強めのグループに属していた。ヒップホップダンスをずっと習っていて学校帰りに渋谷などに繰り出している友人と、あまり学校に来ない不良グループと親しい友人とわたしの3人組だった。2人とも違う世界を知っているんだなと思っていたし羨ましかった。そんなグループにいることで、ただのおたくだけどわたしもちょっと都会的な?イケてる気がしていた。虎の威を借るとか腰巾着みたいな言葉がぴったりなのかもね。自分を持ってなかったわけだし、2人の言葉はいつもかっこよく聞こえた。

 

女3人のやりとりに収集がつかなくなった頃、突然南が「今何時!?やばい伏せて!!」と大声を出す。その瞬間、壁に一本の矢が飛んでくる。怯える3人をよそに「Tinderで矢を飛ばすのが趣味の子と知り合ってさ。でも飛ばす相手がいないっていうから僕でよければって言ったんだ」と、南はニコニコと話している。

「待って待ってわたしら以外にもTinderで知り合った人がいるわけ?」

「うん!えーーーと、3人を入れて14人かな?」

「…………14人に同じくらい優しくしてたってこと?」

「同じくらいかは分からないけど、僕に出来ることは大体やったつもりだよ!」

「弓矢飛ばすのすら受け入れてるんだからお願い全部聞いてあげてるでしょ」

 

 度重なる驚きの事実に段々と疲弊してきた3人と入れ替わるように、ここから怒涛の横手南のターンが始まる。男女の友情問題。先述したけれど、横手南にとって彼女よりも友達のほうが何倍も何十倍も重要な存在であるという部分が紐解かれていく。

Tinderを通して出会った女の子たちとどんどん仲良くなれていることが嬉しくて仕方がないという南に対し3人は「わたしたちのような犠牲者を増やしてはいけない」という思いの元、南の話に耳を傾け意見をぶつける。

「Tinderは出会い系アプリなんだよ?」

「うん。友達を作るためのアプリだよね!すごくいいよね!」

「恋人を作るためのアプリだよ。あんたがそうやって好意もないのに優しくしてくるから、そんなの好きになっちゃうに決まってるじゃん。失礼だよちゃんと出会いたい人に。」

「僕距離感とかわからなくて、いつも気持ち悪いって言われて友達全然出来なくて、でも初めて、初めてなんだ3人みたいに意見をズバズバ言ってくれる人は。だから僕はみんなともう会えないなんて嫌だ。だってこんなに仲良くなれたんだから!」

「あたしらは別にいい友達なんかじゃないからね。アプリで出会った友達なんて急激に仲良くなって親友みたいな関係になることもあるけど、ほとぼりが冷めたらそのあと一生会わないみたいなその程度の関係なんだよ。あたしらがこんなに喧嘩ができるのは付き合いが長いから。南くんはあたしらみたいな関係をすぐに築こうとするから変な距離感になっちゃうんだよ。好きになっちゃうよそんな距離感で来られたら。わたしたちは女で、南くんは男なんだから」

 

南くんは会話に慣れていないのか、時折話についていけずノートにメモを取りながら話に参加していた。「みんなの気持ちを理解したいんだ」と言って突然ノートに向かい始めたと思えば、わかったぞ!!と言って話に戻ってくる。変な方向に一生懸命で、人の気持ちには鈍感な南くんがどんどん可哀想に思えて仕方がなかった。

距離感がおかしいせいで同性にはゲイと疑われ敬遠され、唯一仲良くしてくれる人が現れたと思えばその人はゲイで。そんなことばっかりでようやく仲良くなれたと思ったら今度は告白されてしまって。具体的に横手南の何がどういけないのかずっと考えているけど、なかなかハッキリとした答えが出ないままもう数日が経ってしまった。南くんはたびたび理解した!!と言うけど、それは現象として把握出来ただけで別の人間なんだから他人の感情の動きを真に理解は出来ていないんじゃないかな。

帰りたそうにしている3人を無理やり引き留めて縋り付いて、結局自分が一人で寂しいから構ってほしい友人として自分を安心させてほしいっていう身勝手な考えがあるんだなあと思った。

クラスに一人はいたよね。別にものすごく性格が悪いとかお風呂に入ってないとかそういう明らかに孤立するような理由があるわけじゃないのにいつも1人でいる子。いじめられてるとかではないし話しかけられればこっちもちゃんと返事をするし。でもちょっと変わってて、たまに可哀想だからと思って声をかけたりするけど、あんまり構ってると仲間だと思われてついてきちゃうから適度に距離を取るみたいな、そういう子。

わたしは自分が悪いやつだと思いたくないから適度に話しかけるタイプだったけど、それはわたしが優しいからではなくその子が可哀想だから。少し下に見ていたと思う。多分マリだったら聞こえるように悪口を言うんだろうな。わたしにはそんな勇気はないし、自分を良い子だって思うために、その子を利用していたと思う。でも南くんも優しくしていた理由は友達になりたいからっていうら下心があったわけだしお互い様ということにはならないだろうか。

そんなことを考えていた。南くんは一度病院に行ってみたほうがいいんじゃないかな。あそこまでいくと発達障害だと思う。

 

舞台の感想ブログあんまり書かないからどうまとめればいいのかわからなくて内容をほぼ全部書いてしまった。スーパーストライク、めちゃくちゃ面白いからわたしの知り合いみんなに観てほしい。感想が聞きたい。こんなに面白い演劇を観ることが出来てとにかく幸せでいっぱいな気持ちです。

 

おしまい

わたしと彼氏と2.5次元

おたくを隠すか隠さないか問題、わたしは隠せない派。

今の彼氏とはいわゆる街コンで知り合ったんだけどそういう系のやつってもれなく自己紹介があるじゃん。もうわたしみたいな青春をバイトとおたくしかしないで過ごしてしまったような人間はパンピとの共通の話題なんて1つもないわけよ。どう転んでも小さい嘘はつかないといけなくなるのがしんどくて、自己紹介の段階でおたくだったという話をした。(街コン当時は現役だったけど過去形で話した。)もちろん嬉々として話したわけではなく、単にわたしの人生の中でそこそこ面白い思ってもらえそうなネタになる話がおたくの時の話しかなかったから。

そんなこんなで彼氏作って1年半ちょい経つんだけど、最近スケジュール調整が本当に大変で死にかけている。

最初の一年はおたくやめてたからよかったんだ。年中暇だったから。でも半年前くらいにおたく出戻りして、たまたま推しが仕事の多い人だったことと、テニモンとしての活動を積極的にしてしまったためにここ半年は土日祝日はほぼ家にいなかった。遠征もしたし。正直キツかったし2回胃腸炎になった。彼氏がテニモンになってくれれば"推し・デート・テニミュ"が"推しテニミュ"に省略できるのになみたいな邪なことを考えていた。

そんな最中、1ヶ月くらいまえに突然彼氏から「ハイステに行きたいって言ったら一緒に来てくれる?」というLINEが届いた。

 

  • 彼氏・・・一切おたくではなく、2次元も3次元もどちらのおたくだったこともない。AKB黄金期に友達にくっついて一度コンサートに行ったことがあるらしい。その程度のエンタメ歴。ねもしゅーに2回一緒に行ったことがある。

 

突然のLINEの意味がわかんなすぎて電話を掛けると、どうも週刊少年ジャンプを読んでいたところ広告が目に入り、行きたいと思ったとのこと。ツッコミどころが多すぎて逆に何も言えなかった。身近にわたしのようなおたくがいるので舞台にそこそこの馴染みはあって、かつハイキューが好き(普通のスポーツ漫画として)とは言え、ジャンプの広告って本当に効果があるんだな…と感動してしまった。ハイステとか正直少しも興味なかったけどこの先こんなこと言われるの2度とないかもしれないと思って急いで譲渡を探して、その週の土曜に一緒に観に行った。

ライブビューイングと迷ったんけど大千秋楽相当先だったし鉄は熱いうちに打ったほうがいいと思って。観劇当日彼氏は事前に色々と調べていたらしく、影山が楽しみと言っていたけど今回の影山違う人だよと伝えたらめちゃくちゃガッカリしていた。「影山役の人(きむらたつなり)だけバレー経験者だからフォームとかすごいらしいよ!!」とゆうていた。そうなの?

 

いや、正直、正直ですけど、生で観に行ったのは失敗だった。会場がTDCだということを全く考えていなかった。1バルサブセンだったんだけど、全景見えるし観やすくて結構いい席だったなとおたくのわたしは思ったけども、やっぱり表情まではわからないし何より舞台上にキャストが多すぎて今何が起こっているのか誰が喋っているのか、全くわからなかった。原作知っててギリ。

しかも今回公式戦じゃなかったし、色々とタイミングが悪かった。あとまあ男性だしやっぱり座高がそこそこあるので、後ろを考慮して浅く?座っての観劇3時間は相当しんどかったらしい。TDCだしな。ライブビューイングにすればよかったと心から思った。あと個人的にハイステの演出が私自身無理すぎて身も心もしんどかった。

 

そんなわけで第一回戦は失敗に終わったわけです。

①席が遠く表情が見えないこと

②椅子がよくないこと

③話が分かりづらい回だったこ

この3点が主な失敗だったかと思う。ので、昨日テニミュ立海大千秋楽のライブビューイングに連れて行った。正直彼氏がハイステをめちゃくちゃ面白い!!と褒めたとして、わたしはまるで興味がないのでハッピーエンドにはならないんだよね。わたしの休日を確保するには彼氏にテニモンになってもらうのが最良なんだよ。今回の立海は大変お歌も上手なので、これでダメだったらもうテニミュを好きになるのは無理だなくらいの気持ちで連れて行った。

わたしは2nd関東立海とともにテニミュを卒業して今作で舞い戻ってきたわけですけど、ライブビューイングを観るのは5年…?6年…?ぶりくらい。そんだけ空くともうライブビューイングがどんな感じかもまあ覚えてないですよ。思ったより画質悪かったね。あとちょっと席が前すぎて見辛かった。でもやっぱ映画館の椅子はめちゃくちゃ偉大で、一回も腰痛くならなかった。すごい。

ライブビューイング特典で開演前アナウンスの映像があったんだけど、幸村くんの顔面に感動しててうけた。幕間で「リョーマの役の人は歌がちょっとあれだね…」ってゴニョゴニョ言ってたからそれがテニミュだよとしか言えなかった。1幕ってリョーマくん帽子を深く被っているのでライブビューイングだと顔が殆ど分からないんだよね。2幕はにちかちゃんの大正義の顔面がバンバンドアップになるのでめちゃくちゃ興奮した。

「最初は歌下手だと思ったけどだんだんこんなもんかなって気がしてきたし顔がかっこよすぎてやばかった」

「俺、今日気付いたけどバンパイアっぽい顔の人めっちゃ好きだわ…」

とゆうていた。バンパイアっぽい顔=にちかちゃんのことです。終演後ご飯食べたけどだいたいリョーマの話しかしてなかった、、、。その実、どこまで楽しめたのか、本当に楽しかったのか、わたしに気を遣っているのかどうか知らないけど嫌と言わない限りは次の比嘉も一緒に行くつもり。

まじでテニモンになってくれないかな〜。わたし友達あんまりいないし家族以外で1番会う頻度高いの彼氏だからテニモンになってくれるとスケジュール管理が本当に楽になるんだ。テニミュは楽しいんだよ。すっっっごい楽しいから好きになってくんないかなあ〜〜〜〜。なんか日常生活でテニミュの歌歌ってしまうときって結構あるじゃん。あるんですけどわたしは。そういうとき、横から歌に入ってきてほしい…。無理か。無理かなあ。好きになってくれないかな〜。

 

おしまい。

その他-りさ子のガチ恋♡俳優沼

本編関係ないからエントリ分けます。

 

skr21.hatenablog.com

えっしょーたくんさ、2.5でシリーズになるほど人気な作品の主演てことは絶対ガッツがいるじゃん。

りさ子じゃなくて、りさ子よりもうちょっと若くて座席積んで出待ちしてるようなモノホンのガチ恋のリア1人くらいいるでしょ???しょーたくんのTOは一体どこで何をしてたんだろうね。

りさ子の存在すら知らなそう。

 

その描写が一切ないということはりさ子はまじで若俳現場新参なんだろうな。同厨とパセラで鑑賞会やってるくらいだもんね。自分は特別って思い込めるような人は同厨拒否とかなさそう。

 

Twitterのリプでしょーたくんにだる絡みしてる厨がいる云々の話を友達3人でしてたときもあんまり関心なさそうだったしりさ子の地雷はカノの存在ただひとつだったんだな〜。

 

しょーたくんの炎上が始まってからもりさ子は愚痴垢を作ったり激昂してアンチにジョブチェンジしたりはしなかった。ただただやめて…って耳を塞いでただけ。

頭のおかしな彼女なりきりブログさえなければ善良なファンだったのにね。

クロムハーツくれるし。

 

りさ子のガチ恋のTRUE ENDはどこだったんだろう。しょーたくんの炎上でそのまま降りちゃうのが一番よかったのかなあ。

 

それかそのまま2次元に戻ったほうが幸せだと思うな。りさ子全然対応されてたわけじゃないし3次元の美味い蜜吸わないまま戻った方が良いと思う。

しょーたくんに認知良対応されてたとしてもどの道炎上が待ってたわけだし、良対応だろうが炎上した時点で世界の終わり。

運が悪かったね。

 

 

おしまい。